「秒速で億を稼ぐ男」として一世を風靡した与沢翼氏。現在、彼の資産形成の中心には“ドバイ”という都市があります。税制メリットや成長ポテンシャルで注目を集めるドバイ不動産市場に、なぜ彼はここまで魅了されたのか？その理由と現地のリアルを探ります。
与沢翼が選んだ“ドバイ不動産”とは？
概要
- 与沢翼とは何者か？現在の拠点はドバイ
- 与沢氏が実際に購入した不動産とその金額
- ドバイ不動産の魅力と投資メリット
- 与沢氏が語る「資産保全」と「脱日本」の理由
- 初心者がドバイで不動産を買う際の注意点
日本での過去――ネオヒルズ族からの転落劇
与沢翼（よざわ つばさ）は、かつて“ネオヒルズ族”という言葉を流行らせたカリスマ起業家。
2000年代後半にネットビジネスで成功し、「秒速で1億稼ぐ男」というキャッチコピーで一躍メディアの寵児となりました。
高級外車・銀座のクラブ・ラグジュアリーブランドに囲まれた生活は、そのまま“成功者の象徴”として多くの若者の憧れとなったのです。
しかし2014年、彼の最初の会社「フリーエージェントスタイルホールディングス」が資金繰りの悪化により倒産。数億円にのぼる税金の滞納も明るみに出て、メディアは一斉に手のひらを返しました。
このとき、多くの人は「与沢翼＝終わった人」と感じたでしょう。
しかし、彼はこの失敗を転機に、海外移住という大きな決断を下します。
シンガポール移住、そしてドバイへ
倒産後の与沢翼は、再起を図るべくシンガポールへ移住。ここで彼は、“静かな再スタート”を切りました。
仮想通貨投資に早期から目をつけ、2016年〜2018年のビットコイン・リップル高騰の波を見事にキャッチ。財を築き直し、SNSを中心に再び影響力を拡大させていきます。
その後、シンガポールよりもさらに税制面・居住自由度に優れたドバイへ拠点を移動。
彼はドバイで複数の高級不動産を購入し、現在の生活の中心地としています。
ドバイでのスタイルと家族との暮らし
現在の与沢翼は、かつての派手な“見せびらかし型”の成功者スタイルから一変。
YouTube・X（旧Twitter）・インスタグラムで、
- 投資の哲学
- 時代の読み解き
- 自身の資産防衛・税務戦略
などを語る、理性的で論理的なスタイルが中心です。
妻・相原麻美さん、息子の麗（れい）くんとともに、ドバイで家族重視のライフスタイルを送りながらも、投資家・思想家としての言葉に耳を傾けるフォロワーは国内外で増え続けています。
ドバイを拠点とする理由――“世界で最も合理的な都市”だから
与沢氏がドバイを選んだ最大の理由は、税制と法制度の合理性にあります。
- 所得税・相続税・贈与税がゼロ
- 仮想通貨投資・海外送金に対する規制が緩やか
- 不動産を外国人でも所有可能
- ビザ取得が比較的簡単で、富裕層を優遇
これに加えて、
- 欧州・アジア・アフリカの交差点という地理的メリット
- 富裕層が多数移住しており、プライバシーやセキュリティが高水準
- 国家が成長フェーズにあり、資産の価値上昇を享受できる
こうした点から、「未来の都市」としてドバイを絶賛しています。彼の口癖である「国を選ぶことも資産防衛」という言葉は、まさにこの地で現実化しているのです。
初心者がドバイ不動産を買うには？
ドバイ不動産は、「富裕層しか買えないもの」と思われがちですが、実際には5000万円以下の物件も多く存在します。与沢翼氏が購入したような億単位の豪邸もありますが、初心者にとっては「堅実な投資」としての選択肢も充実しています。
ここでは、ドバイ不動産購入の基本をわかりやすく解説します。
最低価格帯（50万ディルハム〜）からの選択肢
2025年時点で、ドバイの不動産市場では以下のような価格帯で購入が可能です：
- スタジオタイプ（ワンルーム）
約50万〜80万AED（約2,000万円〜3,200万円）
→ エリア：JVC（Jumeirah Village Circle）、Dubai Sports Cityなど - 1ベッドルーム（1LDK）
約80万〜130万AED（約3,200万円〜5,200万円）
→ エリア：Dubai Marina、Business Bay、Dubai Hillsなど - 2ベッドルーム以上の高級物件
150万AED〜（6,000万円以上）
▶︎ 最低価格帯で買える物件でも、条件次第では年間利回り7〜10%を狙えるケースも。
▶︎ EmaarやDAMACといった大手デベロッパーのプロジェクトなら、建物品質や管理面も安心。
信頼できる不動産業者の見つけ方
日本からドバイ不動産に投資する場合、「どの業者を選ぶか」が最重要ポイントになります。
✅ 信頼できるエージェントの見極めポイント
- RERAライセンス取得済みか（※RERA＝ドバイ不動産規制庁）
- 英語・日本語両対応のスタッフがいるか
- EmaarやDAMACなどの公式パートナーかどうか
- 過去の取引実績や顧客レビューが豊富か
⚠️ 詐欺業者も少なくないため、「高利回り」「保証あり」などの謳い文句には冷静に対応しましょう。
賃貸運用 vs 自宅用の判断基準
購入目的によって、物件の選び方は大きく変わります。
✔ 賃貸運用の場合
- 利回り重視（6〜10%の賃料収入が目標）
- 人気のある賃貸エリアを選ぶ（例：Dubai Marina、JLT、Downtown Dubai）
- 1ベッドルーム以下が空室リスクが少ない
- ホテルレジデンス系は短期運用もしやすい
✔ 自宅用・将来的な移住を見据える場合
- 生活環境を重視（学校、病院、モールなど）
- 騒音・交通アクセスの良さ
- 将来の資産価値上昇（再開発地域や大規模プロジェクト）
👉 与沢翼氏も、複数物件を保有して「自宅用」と「投資用」を明確に分けて運用していると明言しています。
与沢翼の発信を参考にする際の注意点
与沢翼氏の発信は、実体験に基づいた貴重な情報が多く含まれていますが、盲目的に信じすぎることは避けましょう。
✅ 注意したいポイント
- 与沢氏は超富裕層の視点で動いている（数億円単位の投資前提）
- 「フルキャッシュ購入」や「即決スタイル」は初心者にはリスク大
- 法制度や投資環境は年々変化するため、過去の情報は古い可能性も
とはいえ、
「海外に資産を逃がす重要性」
「国家単位での資産戦略を考える視点」
「若い世代が日本だけに縛られない自由な選択肢を持つことの価値」
といった思想面は、多くの人にとって刺激的な示唆に富んでいます。
鵜呑みにせず、自分の条件に落とし込んで活用する姿勢が大切です。
ドバイ不動産の魅力を再確認
ドバイは世界の富裕層が集まる都市の1つとして注目を浴び続けています。その最大の理由は、投資環境の明確さとスピード感のある都市開発にあります。
所得税・相続税ゼロのインパクト
ドバイ（およびUAE）は、個人に対する所得税・相続税・贈与税が一切かからない「タックスヘイブン」的な制度が整っています。
- ✅ 年間の収入に対する課税ゼロ
- ✅ 不動産を子や配偶者に相続しても無税
- ✅ 外貨所得・仮想通貨利益にも課税されない
この“税制の自由度”が、資産家や企業家にとって究極の資産防衛拠点としての魅力を生んでいます。外国人でも物件購入可能／ビザ取得との関係
ドバイでは外国人でも「フリーホールドエリア」において不動産の所有権を100%取得できます。
さらに、不動産購入額に応じた居住ビザ（通称：プロパティビザ）も発行されます。
- 75万AED（約3,000万円）以上の物件 → 2年有効のビザ
- 200万AED（約8,000万円）以上 → 10年有効のゴールデンビザ
つまり、物件購入＝中長期滞在や移住の足掛かりにもなるのです。
Emaarなど大手デベロッパーの信頼性
ドバイでの不動産購入は、信頼できるデベロッパー選びが鍵になります。
なかでも特に信頼されているのが：
これらの企業は、プロジェクトの進行が早く、管理・修繕・資産価値の維持が安定している点で、他の国の不動産よりも優れていると言われています。
リターンの高さとインフラ整備のスピード
ドバイの家賃利回りは**年6〜10%**が目安。これは東京やロンドンと比べてもかなり高い数値です。
- 高速道路、地下鉄、空港の整備が年単位で加速
- Expo2020や2030万博誘致、Vision2040など国家プロジェクトが多数進行中
- ドバイ・サウス、ドバイ・ヒルズ、MBRシティなど新興開発地域が続々誕生
この“都市の伸びしろ”が、将来的な資産価値上昇＝キャピタルゲインも見込める要素として投資家に評価されています。
与沢翼が購入したドバイ不動産。人気のエリアは？
与沢翼氏がドバイに注目したのは、「税制回避」や「資産の分散」といった一般的な理由に加え、不動産そのものを“金融商品”と見なす発想に基づいています。彼の保有物件はきわめて豪華かつ戦略的で、“攻めと守り”の両方を体現するようなポートフォリオになっています。
与沢氏が公にしている保有物件には、ドバイを代表する以下のようなエリアが含まれています。
パーム・ジュメイラ
ドバイの象徴とも言える人工島で、海沿いの超高級ヴィラが立ち並ぶエリア。世界中のセレブリティや王族が別荘として利用することでも有名です。与沢氏はこのラグジュアリーな立地に魅力を感じ、拠点の1つとしています。
ダウンタウン・ドバイ
世界一高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」を中心とするビジネスと観光の一等地。モール、ホテル、オフィス、レジデンスが集積するハイエンドなエリアで、与沢氏の投資先としても象徴的な場所です。
Dubai Hills Estate（Emaar開発）
教育、医療、商業施設が整った郊外型の高級住宅地。ファミリー層に人気があり、長期的に安定した価値が見込めるエリアです。将来のライフスタイルも見据えた選定だと考えられます。
彼はSNSやYouTubeで、「ドバイだけで5軒以上の不動産を所有」「合計10億円以上を不動産に投じた」と明言しています。これは単なる住居確保を超えた、本格的な資産運用の一環です。
また、一部報道では「Dubai Marinaエリアでビル1棟を購入した」との情報もあります。この物件は短期賃貸用、すなわちAirbnb等での運用を見越した収益物件という見方もあり、事実であれば個人投資家としても異例のスケールです。
与沢氏の投資スタイルは、不動産だけにとどまりません。彼はポートフォリオを分散させ、以下のような資産構成を取りながら、インフレや為替のリスクを柔軟にコントロールしています。
- 実物不動産（ドバイ中心）
- 仮想通貨（ビットコイン、XRP、イーサリアムなど）
- 金（現物として保有）
- 現金（USDTや米ドル建ての外貨資産）
2021年以降は特に「金（ゴールド）」の保有を強化しつつ、再び不動産に資金を戻す動きも見られました。このようにして、一つの資産クラスに依存せず、世界経済の流れを読みながら配分を調整しているのが特徴です。
ドバイの中での与沢翼氏の存在は、すでに「富裕層」という枠を超えています。
日本語でドバイ移住や不動産について発信する数少ないインフルエンサーとして、圧倒的な影響力を持ち、現地の不動産業者からも“紹介される側”として扱われています。中には、高級物件の広告塔として、地元デベロッパーのPRにも登場するほどです。
つまり彼は、単なる資産家ではなく、「ドバイ」という都市を舞台に、自らのブランドと発信力を融合させた新しい時代のビジネスモデルを体現する存在なのです。
与沢翼が語る「資産保全」と「脱日本」思想
与沢翼氏の発信の中で一貫して語られるのが、日本を出ることで資産を守り、人生の選択肢を広げるという思想です。これは単なる税逃れや移住ブームではなく、長期的視点に立ったライフプランそのものの再構築に関わる話でもあります。
円安、増税、社会不安から逃れるという視点
与沢氏は、日本国内における以下のような「見えにくいリスク」に強い懸念を示しています。
- 止まらない円安傾向（実質価値の下落）
- インフレに見合わない実質賃金
- 相続税・贈与税・消費税の上昇トレンド
- 少子高齢化による社会保障制度の不安定さ
これらの要素が複合的に進行する中で、彼は「日本円を持ち続けること自体がリスクになる」と語ります。つまり、資産を守るためには、“通貨”や“国家”という枠から抜ける必要があるという考え方です。
彼の具体的な行動としては、
- 資産の通貨分散（USD、AED、USDTなど）
- 拠点の移動（シンガポール→ドバイ）
- 法人設立や投資活動の海外シフト
といった形で、現実的な「資産保全戦略」を取っています
富裕層がなぜドバイに集まるのか
与沢氏が拠点を置くドバイには、世界中の富裕層が次々と移住しています。その背景には、以下のような要素が複雑に絡んでいます。
- 個人所得税・相続税ゼロという法制度の魅力
- 政治的安定性と公共インフラの先進性
- ビザ制度の柔軟さと投資優遇政策
- アジア・欧州・アフリカの中心という地理的優位性
- イスラム金融や仮想通貨の柔軟な受け入れ
与沢氏はこのようなメリットを「世界で最も合理的な都市」と評し、ドバイを“生きるための拠点”として選んでいます。これはライフスタイルと投資戦略が融合した選択であり、決して「富をひけらかすための国選び」ではありません。
日本への危機感と新興国への期待
彼は日本を愛していないわけではありません。むしろ「故郷であり感謝の国」と明言しています。しかし同時に、こうも言います。
「感情と資産は分けて考えるべきだ。感情は帰国すれば満たされる。でも資産は…？」
日本社会への危機感として、
- 経済の停滞と未来への閉塞感
- 若者世代の挑戦機会の少なさ
- 国全体としてのグローバル志向の乏しさ
などを挙げた上で、「伸びる国へ、資産と共に向かうべき」と発言しています。
一方、新興国や成長国への期待は高く、UAEのほか、東南アジアやインドなども「チャンスが転がっている」としています。
教育、生活、資産すべてを“国際基準”にする価値観
与沢翼氏の生き方から見えてくるのは、「人生のあらゆる軸を“国際基準”で考えるべきだ」という強いメッセージです。
- 子どもの教育は多言語・多文化に触れられる環境で
- パートナーや家族との生活は安全かつ自由な都市で
- 資産の管理は国家リスクから解放された通貨・エリアで
このような思想に基づき、国境を越えた人生設計＝グローバルライフを実現しているのが、現在の彼の姿です。
情報発信を続けながら、他者にもその“選択肢の多さ”に気づいてほしいと語る彼のスタンスは、特に若い世代や資産形成中の層にとって、生き方そのもののヒントになるはずです。
まとめ：与沢翼に学ぶドバイ不動産と「グローバル資産戦略」
与沢翼氏の歩みから私たちが学べる最も大きなことは、「資産は国境を超えて守るべきもの」という視点です。かつては日本で“秒速で億を稼ぐ男”として名を馳せ、その後の倒産・再起・海外移住という一連の流れを経て、今では世界を舞台に資産を展開するグローバル投資家へと進化しました。
国内だけに資産を置くことのリスクは、円安、増税、制度の不安定さといった目に見えにくい形で少しずつ浮かび上がってきています。そうした中で、与沢氏は誰よりも早く「今後を見越した行動」に舵を切り、実際にそれを形にしてきた人物です。
彼が実践する「ドバイ不動産投資」は、富裕層向けの話ではありません。むしろ、今後の人生設計に不安を感じている個人にとって、最初に取り組むべき“海外資産形成の入り口”として最適な選択肢の一つです。
ドバイという都市は、税制・成長性・自由度の面で世界トップクラスの優位性を持っており、その可能性をいち早く見出し、行動に移した与沢氏の判断力は、まさに“資産防衛のパイオニア”と呼ぶにふさわしいものでしょう。
もちろん、誰もが彼のように大胆に動けるわけではありません。しかし重要なのは、「資産は動かせる」「住む場所は選べる」「お金の未来は自分でデザインできる」という事実に気づくこと。そして一歩でもいい、現状から離れ、広い世界に目を向けてみることです。
与沢翼氏の発信や実践は、単なる成功者の記録ではなく、これからの時代を生き抜くためのヒントが詰まった“羅針盤”のような存在です。変化を恐れず、情報を武器にし、人生を自分の手でデザインする――その姿勢こそが、これからの「資産戦略」の本質なのではないでしょうか。
コメント